冷たい銃声
「冷たい銃声」ロバート・B・パーカー
スペンサーシリーズの32作目。冒頭でいきなりホークが撃たれる。
リハビリを続け、プライドを取り戻そうとするホーク。
「おれは背中を撃たれるようなことがあってはいけない」「ほかの男たちと同じであってはいけない」など、ホークには珍しい内面の声が聞こえた。感情的、感傷的になるホークが、とても新鮮だった。スペンサーは、今回は脇役だ。
半分近くまで話が進み、ホーク、ヴァニイ、灰色の男が登場とくれば、「血の収穫」?それとも大銃撃戦?と、期待したが、意外にあっさりだった。アクションではなく、内面が描きたいのだろう。
スペンサーシリーズも競馬シリーズもそうだが、原作の面白さは当然のこと、訳者の菊池光の功績が非常に大きいと思う。へらず口トークや
お馴染みの会話の中に入る「え~」とか、原作では何と言っているのだろう。